知らないと損!妊婦にはお灸が効果的!安産灸の効果12選!
「お灸」は様々な効果があるとされ古くから親しまれてきた治療療法です。
実は妊娠中のママさんにとっても有り難い効果をもたらしてくれるのです。
「逆子はお灸で治る」という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は「お灸」は「妊婦さんにどのような効果があるのか?」「逆子は本当に治るのか?」といったことから、「お灸を利用する際の注意点」「赤ちゃんへの影響」「自分でお灸をする方法」について徹底的に解説していきます。
安産灸とは?
安産灸とは?
お産や陣痛の痛みを和らげたり、スムーズなお産を助ける効果がある「三陰交(さんいんこう)」と呼ばれるツボにするお灸のこと主に指します。三陰交は別名「安産のツボ」と呼ばれたりします。
安産灸の種類は大きく分けて3種類あり、胎動が始まって5か月目以降から行うお灸、逆子を治療するお灸、つわりを軽減するお灸があります。
逆子治療の場合には足の冷え解消に効果がある「至陰 (しいん)」というツボにもお灸をします。
西洋医学が日本に入るまえからお産婆さんや多くの助産院で古くから使用されている民間療法なのです。
そもそもお灸って?
お灸というと「お灸をすえる」というイメージから「熱い」「火傷しそう」といったイメージがありますが、どのような治療なのでしょうか?
お灸は2000年以上前の古代中国が発祥とされています。「もぐさ」を皮膚上の「経穴」(いわゆるツボ)に置いて燃焼させ温熱効果により身体の血流を良くすることで体調を整える治療方法です。
免疫機能、代謝機能を高める作用もあり、病気になりにくい身体を作るとともに副作用が少ないため、薬を飲めない妊婦さんに効果的な治療方法として知られています。
妊婦さんに嬉しいお灸の効果
妊娠中にはお腹が大きくなるのはもちろん、出産に備えママの身体には様々な変化が現れてきます。
中でも「骨盤のゆがみ」が引き起こす「腰痛」や「お尻の痛み」に悩まされているママさんも多いはず。
湿布や鎮痛剤などの薬は医師の許可をもらったとしても出来れば使いたいくないですよね。
そんな妊婦さんにとって「お灸」は薬を使わずにとても嬉しい効果をもたらしてくれます。
安産灸をすることで期待できる効果としては次のようなものがあります。
<妊婦さんに与えるお灸の12の効果>
- 腰痛、お尻の痛み、股関節痛、恥骨痛
- 足のむくみ解消
- 便秘
- 頭痛
- お腹の張り
- 冷え
- 夜中、明け方におこる足のつり
- 微弱陣痛の予防
- 赤ちゃんの消化器系を丈夫にする
- 逆子治療
- 逆子予防
- 早産予防
尚、妊婦さんのつらい腰痛対策については次の記事で詳しく解説していますので是非ご参照ください。
参考記事:「なにかと大変!「妊娠中の腰痛」原因と対処法15選!」
妊娠初期のお灸は流産の危険が?
お灸は妊娠16週目以降の安定期に入った後にやると良いと言われています。
これまで見てきたように「三陰交」は「安産のツボ」と呼ばれるほど妊婦さんにとって大切なツボです。
血行を改善したりホルモンの分泌を促したりして子宮に刺激を与えお産をスムーズにさせたりする効果があります。
この事から、安定期に入る前のお灸は子宮に刺激を与えるので「流産の危険がある」と言われることがあります。
一方、お灸と流産の関係を立証する医学的根拠がなく間違いだという意見も多数あるのも事実です。
血行を良くして子宮の活動を改善するはずのお灸が安定期前には流産を引き起こし、安定期に入ってからは安産灸として効果的に用いられるのは論理破綻しているというものです。
とはいうものの、「流産」の可能性を耳にしてしまうと不安になるのが人間というものです。余計なストレスを抱えるのはママの身体には一番良くありません。
お灸は安定期かどうかにかかわらず、必ず医師に相談してから利用するようにしましょう。
逆子は本当にお灸で治るの?
逆子になる原因は?
「胎盤が低い位置にあるため」「赤ちゃんが小さめで動きやすから」「羊水が多めだから」など諸説ありますが、はっきりとした原因はわかっていません。
「冷えが原因」とする説もあります。赤ちゃんは温かい方へ向かう傾向があり、子宮口側が冷えていると体温が高い上の方へ頭を向けてしまい逆子になるというものです。
ほとんどの逆子は自然に治ります
ほとんどの方は32週目までには自然に治ります。最終的に逆子として帝王切開となるのは全体の3%程度だと言われています。
不安が先行してストレスを抱えてしまうと、治るはずの逆子も治らなくなってしまうかもしれません。
逆子になるということは赤ちゃんが元気に動き回っている証拠でもあり、今はその位置が居心地が良いのかもしれません。
あまり焦らずに自然に治るものだと考えて過ごすと良いでしょう。
逆子はお灸で治るの?
ほとんどが自然に治るとはいえ、できることはやっておきたいですよね。
お灸による逆子治療は古くから行われており治る確率は非常に高くなると言われています。
お灸が逆子に効く理由は?
お腹の張りを緩和する効果がある
お腹が張っていると子宮の中が窮屈で赤ちゃんが自由に動けません。
逆子を治すためには赤ちゃんが自由に動けるようにお腹の張りを緩和させてあげることが必要です。
お灸で三陰交のツボを刺激することで、血行を改善しお腹の張りを緩和してくれるのです。
冷えを解消してくれる
身体を冷やしてしまうとお腹の張りを引き起こしてしまいます。
先ほど説明したようにお腹の張りは逆子の治療には良くありません。
安産灸は血行を改善することで冷えを取り除いてくれます。
冷えを予防することでお腹の張りを未然に防ぎ、お腹の赤ちゃんが動きやすい状態を維持できるのです。
いつごろから治療を開始すべき?
逆子と診断されるのは妊娠28週目以降で早ければ早いほど良いとされています。
妊娠32週目頃から赤ちゃんが大きくなり動きにくくなるためです。妊娠36週目頃まで治療を続ける治療院が多いようです。
一方で臨月になってから逆子が治ったという方もいらっしゃいます。
安産灸治療院の探し方
産婦人科が提携している鍼灸院がある場合があります。かかりつけの医師や助産師に相談してみましょう。
インターネットで探す場合には「お住いの地域 + 安産灸」で検索するとお近くの鍼灸院を探すことができます。
鍼灸院の中でも安産灸について妊婦さん向けにブログを発信している治療院を選ぶと良いでしょう。
また、安産灸の普及に尽力されている「安産灸ネットワーク」さんのサイトで治療院を紹介しています。
もしお近くで該当の治療院があれば問い合わせてみるとよいでしょう。
<安産ネットワークさん治療院紹介リンク>
実は鍼灸院の中には診療時間外や休日を利用して、通院できない患者さんに対して往診サービスを行っているところが結構あります。
お近くに鍼灸院が見つからない場合や、痛みなどが辛くて通院できない場合には、諦めずに電話で問い合わせてみましょう。
お灸は自宅でもできます
鍼灸院で治療するとお金が掛かってしまいますし、お腹が大きくなると通院するのも大変ですよね。
そんな時には自分でお灸をやってみましょう。
誰でも簡単にできますので是非やってみてください。
自分でお灸する前には必ず医師の相談を受けてからにしましょう。
どんな種類のお灸を買えば良い?
最近ではドラッグストアに様々な種類のお灸が売っています。
シールで貼って時間が経つと消えるワンタッチタイプや、火を使わないタイプ、アロマの香りがするものなどバリエーションが豊かです。
お勧めは「ワンタッチタイプ」です。
シールで簡単に貼れますし熱さが選べるのではじめての方にも安心してお使いいただけます。
ワンタッチタイプにも種類がたくさんありますが、はじめての方は「せんねん灸オフ ソフト灸 竹生島」か「大和漢「柔」(ソフト)」をおすすめします。いずれも熱さが低いタイプのものでどちらを選んでも効果に目立った差はありません。
ちなみに大和漢の「柔」は実際の治療院でも多く使用されています。
「せんねん灸オフ ソフトきゅう 竹生島 70点入」出典:amazon.co.jp
「大和漢 柔 200個入 (ソフト)」出典:amazon.co.jp
また、家の中でお灸をすると煙が気になるという方には、「煙のでないお灸 せんねん灸の奇跡 」がおすすめです。
煙がでないので家族の方に迷惑をかけることなくお灸ができます。
「煙のでないお灸 せんねん灸の奇跡 レギュラー」出典:amazon.co.jp
準備するもの
準備するものは以下の通りです。ピンセットについては熱くなったお灸を取り除くときにあった方が便利ですが、なくても問題ありません。どれも100円ショップに売っているものですのでこの機会に用意してしまっても良いかもしれませんね。
- お灸
- ライター(チャッカマンタイプが便利です)
- 灰皿(熱くなったお灸をおける皿があれば何でもOK)
- ピンセット(熱くなったお灸を取り除くために便利。なくても大丈夫です)
お灸を置くツボはどこ?
「三陰交(さんいんこう)」
安産灸で言う「三陰交(さんいんこう)」は内側にあるくるぶしから指4本分上にある骨の後ろ側にあるツボです。
「至陰(しいん)」
逆子治療の場合には「至陰(しいん)」にも貼り付けます。
足の小指、爪の生え際が「至陰(しいん)」のツボです(爪から1ミリ以上離れません)。
場所があっているかどうか自信がない場合には一度治療院で診療し確認するとよいでしょう。
どうやってやればいいの?
- まずお灸の台座のシールを剥がします。
- 指先にお灸を乗せて火をつけます。煙が少し出る程度で構いません。
- 「三陰交(さんいんこう)」と呼ばれるツボに貼り付けます。逆子治療の場合には「至陰(しいん)」にも貼り付けます。
- しばらくするとじんわり温かくなってきます。血行不良の改善中です。
- ピリピリしてきたら血行が改善されたサインです。すぐにお灸を取り除きましょう。
ポイントは熱いなと感じたらすぐにやめることです。
まとめ
いかがでしたか?
今回はお灸が妊婦さんへ与える効果について解説させていただきました。
妊娠中の妊婦さんは「バランスの良い食事を!」「塩分の取りすぎはダメ!」「体重管理はきちんと!」など注意すべき点が沢山あります。
また、お腹が大きくなると「腰痛」や「むくみ」「冷え」など様々な症状が出てきます。
バランスよく栄養を摂取して適度な運動をすることで体調を整えていくのが基本ですが、今回ご紹介したお灸も是非検討してみてください。
ツボをゆっくりと温めて血流を良くするお灸には、リラックス効果も期待できます。
自分でお灸をする場合には、一度治療院に行ってお灸をする場所や注意点を教えてもらうとより安心ですね。
腰痛でお悩みの方はこちらの記事が参考になりますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事「なにかと大変!「妊娠中の腰痛」原因と対処法15選!」
また妊婦さんへの栄養バランスや塩分摂取について次の記事に詳しく解説しています。是非ご参照ください。
参考記事「葉酸だけではダメ!妊婦が摂取すべき栄養素と危険な栄養素を徹底解説!」
参考記事「妊婦の塩分取りすぎは危険!1日の塩分摂取量と排出方法を徹底解説!」
妊娠中なのにカップラーメンやアイスが止まらない!そんなあなたにはこちらの記事が参考になりますので確認しておいてくださいね。
参考記事「妊婦がカップラーメンを食べても大丈夫!?胎児への影響は?」
参考記事「妊婦なのにラムレーズンアイスを食べちゃった!赤ちゃんへの影響は?」