妊婦のへそのゴマは掃除しても大丈夫?安全な掃除方法を徹底解説!

妊娠中期〜後期にはお腹が大きくなるにつれて「おへそ」がだんだん開いてきます。すると今まで見えなかったおへその奥にあるゴマが見えてきて気になるママさんも多いはず。
検診のエコー検査でおへそのゴマを見られるのは恥ずかしいですよね。
昔から「へそのゴマは取ってはいけない」「おへそをいじるとお腹が痛くなる」と言われています。ということは妊娠中にへそのゴマを掃除するのはもっての外なのでしょうか?
結論から言うと妊婦のへそのゴマは掃除しても問題ありません。ただし、おへそは大変デリケートで注意すべき点がいくつかあります。
今回は「へそのゴマの掃除の方法」「掃除する時の注意点」などについて徹底的に解説していきます。
目次
妊娠中にへそのゴマは掃除しても大丈夫?
先述のとおり、妊娠中にへそのゴマを掃除しても問題はありません。
ではなぜ「へそのゴマは取ってはいけない」「いじるとお腹がいたくなる」と言われるのでしょうか?
そもそも「へそのゴマ」とは何者なのでしょうか?
おへその中身はどうなっているのでしょうか?
順番に探っていきましょう。
おへそに痛みがある方はこちらの記事が参考になりますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事「妊婦さん必見!おへそが痛いのはなぜ?!痛みの原因と対策を解説!」
へそのゴマの正体
「へそのゴマ」の正体は私たちの体から出た皮脂や汗、ホコリなどが固まりおへそに蓄積された「垢」です。耳垢と同じと考えて問題ありません。
おへその穴はバイ菌だらけ?!
おへその内部には約1400種類もの細菌が生息している事が米ノースカロライナ州立大学の研究チームの発表によって明らかとなっています。
通常おへそのゴマが溜まっているだけでは問題はありません。しかし何らかの原因でおへその内部に傷がついた場合にはそこから細菌が入り込み炎症をおこしてしまう可能性があります。
普段おへそは奥の方に入り込んでいる状態ですが、妊娠中はお腹が大きくなりおへその内部が開いてきて外部に触れる機会が格段に上がります。当然おへそに傷がつく可能性も高まります。
定期的にへそのゴマを掃除をして清潔な状態に保っておく方が良いのは言うまでもありません。
なぜ「へそのゴマは取ってはいけない」と言われるのか?
先人の言い伝えには、ほぼ例外なく経験に裏付けされた根拠があります。昔から「へそのゴマは取ってはいけない」と言われるのはなぜでしょうか?
おへその内部は傷つきやすい
へそのゴマは奥深くに溜まります。おへその内部はとてもデリケートで奥までぐりぐり掃除すると皮膚を傷つけてしまいます。するとその傷口からたくさんの細菌が入り込み炎症をおこし化膿したりしてしまうのです。
炎症がひどくなると後述する「腹膜炎」を引き起こす可能性があります。
「腹膜」を刺激し腹痛を引き起こす
理由はおへそ内部の構造にあります。
「腹膜」とは内臓(肝臓・胃・大腸・小腸等)の表面を覆っている薄い膜の事で、内臓の動きを円滑にし保護する役割を果たしています。
この腹膜は非常に神経が過敏な為、外部からの刺激を受けると内臓のコントロールができず腹痛などを引き起こしてしまうのです。
通常は内臓脂肪などに覆われているため外部からの刺激が到達する機会はほとんどないですが、おへその奥側だけは「腹膜」までの厚さが約5ミリほどと非常に薄くなっているのです。
へそのゴマを奥のほうまで取ろうとすると「腹膜」を刺激する事となり、その結果腹痛を引き起こしてしまうのです。
おへそに痛みがある方はこちらの記事が参考になりますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事「妊婦さん必見!おへそが痛いのはなぜ?!痛みの原因と対策を解説!」
「腹膜炎」になる可能性も
「腹膜」が細菌感染などによって炎症がおきる症状を「腹膜炎」といいます。腹膜炎になると強烈な腹痛を伴い、ほとんどの場合が即手術が必要で最悪の場合は死に至ります。
へそのゴマを取る際に内部に傷ができ、そこから細菌に感染し「腹膜」まで炎症を起こしてしまう危険があるのです。
「へそのゴマを取ってはいけない」「おへそをいじるとお腹が痛くなる」という先人の知恵は科学的根拠があり、現代でも耳を傾けるべき言い伝えであると言えますね。
安全なへそのゴマの掃除方法をご紹介!
これまで見てきたように、へそのゴマを掃除する際には「腹膜」を刺激しないようにしたり内部を傷つけたりしないよう細心の注意が必要です。
へそのゴマの具体的な掃除の方法を見ていきましょう。
用意するもの
- オリーブオイル(ベビーオイルやクレンジングオイルでもOK)
- 綿棒
- ティッシュ
へそのゴマ掃除方法
- お風呂にゆっくり入りへそのゴマをやわらくして取りやすくする
- 仰向けになりオリーブオイルをおへそに注ぎ5分〜10分程度待ちます。
- 余分なオリーブオイルをティッシュで拭き取り綿棒でへそのゴマを絡め取って行きます。
頻繁に掃除をするとおへその中が傷ついてしまう場合もあります。5日に1度もしくは週に1度のペースで掃除をすれば問題ないでしょう。
オリーブオイルを使う事に抵抗のある方はクリームを使用してもよいでしょう。方法としてはハンドクリームなどをおへそに入れて一晩寝かせてから掃除するというものです。
- お風呂にゆっくり入りへそのゴマをやわらくして取りやすくする
- おへそにハンドクリーム(ボディクリームやワセリンでもOK)をたっぷりと入れる。
- 大きめの絆創膏でおへそにフタをする。
- 一晩寝かせてから綿棒でへそのゴマを絡め取っていきます。
注意点
絶対に痛くなるまで掃除をしてはいけません!すこしでもヒリヒリしたり皮膚に違和感を感じたらすぐ中止しましょう。
へそのゴマは「いじりすぎない」「ためすぎない」ことが重要です。
「ピンセット」「爪楊枝」「耳かき」を使用してへそのゴマを掃除する方がいます。おへその内部に傷つけることとなり細菌感染を引き起こす可能性がありますのでやめておきましょう。
へそのゴマが白い?!
へそのゴマを掃除していると黒っぽい色ではなく、根本が白っぽい色をした固まりが取れる事があります。
長年蓄積された大きなゴマを取り除いたときなどに黒っぽいゴマを想定していたのに白っぽいゴマが取れると、なにか間違った組織も取ってしまったのでは?と不安になる方も多いようです。
へそのゴマはもともと白っぽく柔らかいものです。それが空気に触れる事で色が黒っぽくなるのです。
ですので根本が白いへそのゴマが取れても全く心配する必要はありません。
おへそが痛くなってしまったら?
おへそが赤くなったり化膿した場合には傷口から細菌感染してしまう可能性があります。
細菌感染してしまうと赤ちゃんに影響を与える場合がありますので、なるべく早く病院で治療してもらいましょう。
おへそに痛みがある方はこちらの記事が参考になりますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事「妊婦さん必見!おへそが痛いのはなぜ?!痛みの原因と対策を解説!」
心配なら病院で取ってもらおう!
長年の蓄積により石のように硬く巨大化していることがあり、妊娠中におへそが開いてくると異物感を感じ始めると思います。しかし硬くて大きくなったへそのゴマは自分では取り除く事が困難です。
そのような場合には皮膚科もしくは外科で取り除いてもらう事が出来ますので受診を検討してもよいでしょう。ただし中にはへそのゴマの除去を実施していない病院もありますので、事前に電話で問い合わせてみる事をおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
今回は妊娠中における、へそのゴマの掃除について色々と解説してきました。
昔からの言い伝えのように「へそのゴマは取ってはいけない」というのは現代ではあまり当てはまらないようにも思えますが、それほどにおへその扱いには気を付けるべきという事でしょう。
くれぐれも掃除に夢中になっておへそを傷つけないよう「いじりすぎない」「ためすぎない」ことを意識して少しずつ手入れをしていっていただければと思います。
おへそに痛みがある方はこちらの記事が参考になりますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事「妊婦さん必見!おへそが痛いのはなぜ?!痛みの原因と対策を解説!」
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