妊婦がキャンプに行っても大丈夫?リスクと注意点を徹底解説!
妊娠前からキャンプを趣味にしていた方も多いと思います。
「子供が生まれたらしばらくキャンプはいけない」「夫婦2人で行く最後のキャンプかもしれない」と妊娠中のキャンプを検討している方も多いのではないでしょうか?
あるいはご主人や友人からキャンプに誘われて参加を迷っている方や、メンバーに妊婦が含まれている場合など「妊婦がキャンプに行って大丈夫だろうか?」と心配されている方も多いかと思います。
そこで今回は妊婦はキャンプに行くことについてリスクや注意点など徹底的に解説していきたいと思います。
目次
妊婦がキャンプに行くとどんなリスクが?
お腹の冷えや張りが起きやすい
妊婦に冷えは大敵です。
キャンプ場は高原や山の中にある事が多く夏場でも朝晩は冷え込みます。特にテントで寝る場合には地面の冷気が身体を冷やしてしまいます。
お腹が冷えると血行不良となり赤ちゃんに十分な血液を届けることができなくなり次のようなリスクが増大してしまうのです。
- 早産
- 難産
- 低体重児
- 常位胎盤早期剥離
転倒する危険
河原などの場合足を滑らせたり、夜になれば足元が暗くなりちょっとした段差でも転倒してしまう可能性があります。
キャンプ場は勝手知ったる自宅とは異なり隠れた危険がたくさん存在します。そして何より妊娠前とは体調も身体も異なり平らな場所でも何が起こるかわかりません。
万が一の場合病院への搬送が遅れる
妊娠中は急な出血や腹痛がいつ発生してもおかしくありません。妊娠初期は特に流産に注意が必要な時期です。
キャンプ場は高原や山の中にあることが多く病院から距離が離れていることがほとんどでしょう。
万が一の事態が発生した際すぐに病院へ駆け込めないという事は赤ちゃんの生死に関わる重大なリスクになりえるのです。
このように普段とは異なる環境では想定外のことが起きる可能性があり、流産を引き起こすリスクが格段に高まるという事を認識しておく必要があります。
妊娠中のキャンプはリスクを十分考慮して!
妊娠中にキャンプに行ったという先輩ママさんは案外多いようです。中には妊娠初期や臨月でもキャンプを強行したという方も。
しかし万が一のことがあった場合には多くの方を悲しませ、ご自身を強く責める結果となってしまいます。この事は妊婦さんと同行するご主人やご友人についても同じことが言えます。
妊娠中のキャンプは避けたほうが良いのは言うまでもありませんが、友達付き合いや妊婦さんがどうしても行きたいと言っている場合など、断りきれない場合もあるでしょう。
キャンプに行くという決断をするのであればリスクを十分考慮した上で万全の準備をして臨む必要があります。
妊婦がキャンプに行く際の注意点
冷えには万全の対策を!
寝袋は夏場でも冬用のものを持っていきましょう。キャンプ場の朝晩は夏場でも冷え込みます。
またテントで寝る際には地面にはできるだけ冷気を遮断できるマットを敷いて寝るようにしましょう。後ほど紹介するエアーマットがおすすめです。
立ちっ放し座りっ放しはには気をつけて
妊婦はどうしても長時間同じ姿勢でいることが多くなり血行が悪くなりがちです。
血行が悪くなるのは冷えだけではありません。たまにストレッチなどをして血行を改善するように心がけましょう。
足場が悪い場所には絶対に近づかない
河原など足場が悪い場所や滑りやすい場所には絶対に近づかないようにしましょう。
またテーブル周りなどの歩く導線には物を置かないようにしましょう。夜になると足元が暗くなり転倒の危険が高まります。
準備や後片付けは他の人に任せる
キャンプの前に準備や後片付けなどをお願いする旨をしっかりとご主人やメンバーに伝えておきましょう。
安定期に入れば適度な運動は構いませんが、下腹部に力が入るような動作は絶対にしないように注意してください。
バーべーキューでの生焼けに注意!
生焼けの肉を食べた際にトキソプラズマ症に感染してしまう恐れがあります。トキソプラズマとは原虫の事で生の肉に付着している場合があります。
妊娠初期に感染すると流産や死産に至る怖い感染症です。お肉を食べる際はしっかりと火を通してから食べるようにしましょう。
妊娠中に気を付けるべき食べ物についてはこちらの記事が参考になります。是非チェックしてみて下さいね。
参考記事「葉酸だけではダメ!妊婦が摂取すべき栄養素と危険な栄養素を徹底解説!」
また、塩分摂取量についても注意が必要です。妊娠中は通常通りの食生活では塩分を取りすぎです。こちらの記事で詳しく解説していますのでチェックしてみて下さい。
参考記事「妊婦の塩分取りすぎは危険!1日の塩分摂取量と排出方法を徹底解説!」
妊婦にやさしいキャンプ場の選び方
できれば自宅から近いほうがいい
車の移動時間も妊婦にとっては負担がかかります。できれば自宅から近いキャンプ場が良いでしょう。また万が一の場合にはかかりつけの病院に駆け込めるというのは大きな安心材料となります。
近場のキャンプ場でのデイキャンプなども選択肢に入れると良いと思います。やはり夜の冷えと万が一の場合の移動時間がネックです。
近くに病院があるキャンプ場を選ぼう
万が一の時に駆け込む病院が近くにあるキャンプ場を選びましょう。1分1秒が赤ちゃんの生死を分けることもありえます。病院まで1時間以上もかかるような場所のキャンプ場は避けた方が無難です。
トイレが近くにありできれば洋式がいい
妊娠中はトイレが近くなります。できるだけトイレが多いキャンプ場、トイレが近くにあるサイトを選びましょう。
予約時に妊娠中である旨を伝えるとトイレの近くのサイトを確保してくれることがありますので確認してみましょう。
妊娠後期になるとかがむのも大変ですし床が濡れていると滑りやすく転倒する恐れもあります。できれば洋式で綺麗なトイレを完備しているキャンプ場を選びましょう。
お風呂があると良い
キャンプ場にお風呂があると冷えた身体を温めてくれますのでおすすめです。ただし湯冷めには気を付けましょう。
できればコテージを
できれば電源施設のあるコテージを予約するのがベストです。テントで地面に寝るのと建物の中で寝るのは冷え方が全く異なります。
また夜はランタンの明かりだけとなり、どうしても足元が見えにくくなります。転倒の可能性もありますので電気のあるコテージだと安心です。
車を横付けできるオートキャンプ場 がおすすめ
コテージでの宿泊が難しい場合には車を横付けにできるオートキャンプ場がおすすめです。駐車場とキャンプサイトが離れていると何かと大変です。
万が一身体が冷えた場合にはエンジンをかけて身体を温めることができます。
また急な出血などの緊急時にはスグに車に乗せて病院へ搬送したり、救急車がわかりやすい場所まで移動することができます。
キャンプに行く前の準備は万全に
健康保険証&母子手帳
万が一に備えて必ず持参しましょう。
万が一の場合のシミュレーションをしておこう
万が一の時にはまず何をすべきかを徹底的に洗い出してシミュレーションしておきましょう。
- 運転手の確保(お酒を飲まない人を決めておく)
- 病院までの道順と移動時間
- 救急車を呼ぶ際に伝えるべき事項(キャンプ場名称などの現在地情報)
- 緊急連絡先(ご両親など)
防寒具
防寒具は準備してし過ぎることはありません。夏のキャンプでも体調が変化する場合も十分考えられます。荷物が多くなると考えずにしっかりと準備しましょう。
- 腹巻
- ひざ掛け
- レッグウォーマー
- マフラー
- カイロ
- 毛布
エアーマット
テントで寝る際に地面からの冷気を防ぐ事ができます。また寝心地も良く安眠が期待できますのでおすすめです。
できるだけ厚みのあるタイプのエアーマットを選ぶと良いでしょう。
キャンプチェア
アウトドアチェアは深く座り込むタイプのものだと背中が丸まりお腹を圧迫してしまいます。また前かがみの姿勢になるので腰痛を引き起こしてしまいますし、お腹が大きいと立ち上がるのも大変です。
最近流行りのローチェアーではなくディレクターズチェアのようなお尻がすっぽりはまらないタイプのものがオススメです。
妊娠中のつらい腰痛に関してはこちらの記事で対処方法について詳しく解説しています。後ほどチェックしてみてくださいね。
参考記事「なにかと大変!「妊娠中の腰痛」原因と対処法15選!」
コット(キャンピングベッド)
テントに戻って横になるのは移動が伴います。タープの下などの木陰ですぐに横になれるコットがあれば大分身体が楽になります。妊婦の必需品と言っても過言ではありません。
水筒
妊婦は1日2リットルの水分補給が必要とされています。キャンプでは自宅のように水分補給できません。自分専用の水筒などを持っていくと良いでしょう。
懐中電灯
夜は足元が暗く転倒の恐れがあります。自分専用の懐中電灯を用意していつでも明かりを照らせるようにしておきましょう。
日傘
日中陽に当たると体力を消耗してしまいます。移動時やタープのない場所にいるときは日傘があると便利です。
ワンタッチお灸
冷え対策や血行改善対策にはお灸がとても効果を発揮します。ワンタッチお灸は火をつけて張り付けるだけですので簡単に利用できます。
普段利用している方はもちろんキャンプをきっかけに試してみるとよいでしょう。
妊婦には安産や逆子にも効果があるお灸の使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。是非チェックしておいてくださいね。
参考記事「知らないと損!妊婦にはお灸が効果的!安産灸の効果12選!」
まとめ
いかがでしたか?
妊婦だってキャンプに行きたいですよね。
これまで見てきたように妊婦がキャンプに行くことは一定のリスクを伴いますが、リスクを承知の上で行くと決めたのであれば万全の準備をしてキャンプを存分に楽しんで気分転換をして頂ければと思います。
冷えと転倒にはくれぐれも注意してくださいね。
今回ご紹介した参考記事を改めて掲載しておきますので確認しておいてくださいね。
参考記事「葉酸だけではダメ!妊婦が摂取すべき栄養素と危険な栄養素を徹底解説!」
参考記事「妊婦の塩分取りすぎは危険!1日の塩分摂取量と排出方法を徹底解説!」
参考記事「なにかと大変!「妊娠中の腰痛」原因と対処法15選!」
参考記事「知らないと損!妊婦にはお灸が効果的!安産灸の効果12選!」
~参考記事紹介~
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参考記事「「胎児が小さい」原因と対策は?低体重児にならないためにママができる事」
参考記事「胎児の妊娠週数ごとの体重の平均は?誤差はどれくらい?」
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