妊婦の塩分取りすぎは危険!1日の塩分摂取量と排出方法を徹底解説!
妊婦さんは色々と制限事項がありますよね。
その中でも特に「塩分」の摂取には注意が必要とよく耳にします。
そもそも「塩分」の摂取は妊婦さんや赤ちゃんにどのような影響を与えるのでしょうか?
そこで今回は「妊婦さんの1日の塩分摂取量目安」「塩分の過剰摂取が妊婦さんへ与える影響」「摂取してしまった場合の塩分排出方法」について徹底的に解説していきます。
目次
そもそもなぜ妊婦の塩分取りすぎはいけないの?
妊婦さんは塩分を取りすぎると、妊娠高血圧症候群となってしまう可能性が高まるからです。
妊娠高血圧症候群になると胎盤に送られる血液の量が減少し、赤ちゃんの発育の遅れの原因となります。
最悪の場合には早産や死産を引き起こす可能性のあるとても怖い病気なのです。
妊娠中の塩分摂取量は1日どれくらい?
「7.0g未満」に抑えましょう。
厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」によると日本人の成人女性に推奨される1日の食塩摂取量は「7.0g未満」とされています。
参考文献:厚生労働省発表「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」
実はこの厚生労働省発表の摂取量の数値は年々減少しています。
2010年版は「7.5g未満」で、それ以前は「8.0g未満」とされていました。今後も減少する可能性もあります。
この数値は「国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましい栄養素の量の基準を示すもの」として示された基準なので、必ず「7.0g未満」にしなくてならないというものではありません。
しかし年々数値が減少していることと、特に注意が必要な妊婦さんは1日の塩分摂取量を「7.0g未満」とするべきでしょう。
また「平成 26 年 国民健康・栄養調査結果の概要(厚生労働省発表)」によると、成人女性の食塩摂取量平均は「9.2g」とあります。
普段通りの食生活では塩分は取りすぎていると考えて、塩分を控えた栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
極端な減塩には注意!
塩分を摂りすぎたからといって極端に減塩するのはやめましょう。
日本妊娠高血圧学会のガイドラインによると、「極端なカロリー制限や塩分摂取制限は危険」との見解を示しています。極端なカロリー制限や減塩は血液量を減らすことになり症状を悪化させるとの認識のようです。
何事も適度に無理なく対応していきましょうね。
あの食べ物の塩分はどれくらい?
1日の塩分摂取量「7.0g未満」と言ってもどれくらいなのかイメージがつきませんよね。
以下に塩分早見表をUPしておきますので参考にしてください。
PDFファイルをダウンロードできますので、プリントアウトして普段見えるところに貼っておくと良いでしょう。
ダウンロードはこちらから→塩分早見表PDF(出典:ヘルシーネットワーク))
出典:「ヘルシーネットワーク」
「カップラーメン」は1杯で「5.1g」もあります。ラーメンが好きな人にとっては辛いところですが、食べるならスープは全部残すようにしましょう。
妊娠中にカップラーメンを食べることについてこちらの記事で詳しく解説していますので、是非チェックしておいてくださいね。
参考記事「妊婦がカップラーメンを食べても大丈夫!?胎児への影響は?」
意外なところでは「ざるそば」が「2.7g」と比較的多めです。そばは妊婦さんにとって良いことばかりのおすすめ食品なのですが、そばつゆに塩分が多いのでつけすぎには注意しましょう。
妊婦さんにおそばをおすすめする理由についてはこちらの記事で詳しく解説しています。参考にしてみてくださいね。
参考記事「妊婦さんにそばをオススメする3つの理由とは?赤ちゃんへの影響は?」
塩分を取りすぎてしまったらどうすればいい?
普段の生活でもついつい塩分を多く摂取してしまうことってありますよね。
私の友人は、ご主人の実家に行った時に出してくれた煮物の味が濃かったようですが、残すことができずに無理して食べてしまったようです。
水分を多くとりましょう。
水分を多く摂ることで血中の塩分濃度を下げることができます。
妊娠中の場合には1日2リットルの水分摂取が必要とされていますが
塩分を過剰摂取してしまった場合には少し多めに摂取すると良いでしょう。
カリウムを摂取しましょう。
水分を摂取する場合に、カリウムを多く含む食材と一緒に摂取するとより塩分排出効果が期待できます。
カリウムには体内の塩分と水分をくっつける役割をしてくれます。
<カリウムの主な効能>
・塩分とともに、水分を引きつけて細胞の浸透圧を維持。
・塩分による血圧の上昇を抑える。
・筋肉の収縮をスムーズにする。
・腎臓の老廃物の排出を促進。
水分補給とカリウム摂取で余分な塩分を尿として体外に排出してくれるのです。
1日のカリウム摂取目安量は1600mgとなっています。尚、腎臓が悪い方の場合はカリウムの排出がうまくいかず「高カリウム血症」を引き起こすことがあるので注意しましょう。
カリウムを多く含む食材は?
ほうれん草や枝豆などには葉酸や鉄など、妊婦さんにとって必要不可欠な多く含まれていますのでおすすめです。
バナナやスイカなどは糖分も含まれていますので、取りすぎには注意しましょう。
出典:「むくみ解消Club」
まとめ
いかがでしたか?
今回は妊婦さんの塩分摂取について、注意すべき点について解説しました。
妊娠中のママさんは何かと注意すべき事が多くて大変ですが、あまり気にし過ぎてストレスになるのは良くありません。
時にはスナック菓子をたくさん食べたいという時があるかもしれません。
そんな時は減塩が施された赤ちゃん用のお菓子を食べるなどして、ストレスとうまく向き合うようにしましょう。
素材の味そのものを楽しめる食材を使ってみたり、塩の代わりにレモン汁や酢を使うなど、ゆっくりと減塩生活に慣れていくようにしてくださいね。
この記事を読まれた方には「妊婦に必要な栄養素」についても知っておくと役に立ちます。
参考記事:「葉酸だけではダメ!妊婦が摂取すべき栄養素と危険な栄養素を徹底解説!」
に詳しく解説してありますので、こちらもぜひ見てみておいて下さいね。
つわりで思うように食べられない!という方はこちらの記事もおすすめです。
参考記事「妊娠中にカップラーメンを食べても大丈夫!?胎児への影響は?」
参考記事「妊婦なのにラムレーズンを食べちゃった!赤ちゃんへの影響は?」
参考記事「妊婦さんにそばをオススメする3つの理由とは?赤ちゃんへの影響は?」
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