「妊娠中の腰痛」これで大丈夫!原因と対処法15選!
妊娠中の妊婦さんの頭を悩ませる「腰痛」。痛くて眠れない、寝返りも打てない、何しても痛い!というママさんは後を絶ちません。
そこで今回は、今すぐできる辛くてやっかいな「腰痛」に効く対処法15選と予防策を徹底的に解説していきます。
目次
妊娠中のつらい腰痛におすすめ!対処法15選!
まずは温める
腰痛は温めるのが基本です。
温めることで血行を促進し腰回りの筋肉がほぐれていきます。
ゆっくり湯船につかったり、湯たんぽなどで腰を温めてあげましょう。
外出時には衣服に貼り付けられるタイプのカイロがオススメです。
痛みを感じたらすぐに横になる
痛くて辛い時は無理をしないで横になって安静にしましょう。赤ちゃんのためにも異変があったら直ちに安静にするのは最も効果的な対処法です。仰向けではなく横向きで膝にクッションなどを挟んで寝るようにすると良いでしょう。
骨盤ベルト(トコちゃんベルト)を使う
多くの産婦人科などで紹介されている妊婦専用の骨盤ベルト(トコちゃんベルト)がおすすめです。
妊娠中に発症する腰痛の原因の多くは「骨盤のぐらつき」によるものです。
骨盤ベルトを付ける事で骨盤が安定し良い姿勢を保つことができるため、血行がよくなり腰痛を和らげる効果があります。
椅子に座る時は骨盤クッションがオススメ
骨盤クッションはお尻を包み込むように骨盤を支えることで、ぐらついた骨盤を正しい位置に戻すよう優しく矯正してくれるクッションです。
骨盤の位置を矯正してくれることで自然と背筋が伸び良い姿勢を保つことができます。
腰痛にはテニスボールが気持ち良い!
辛い時、腰をマッサージしてくれる人がいない!そんな時に是非試していただきたいのがテニスボールを使ったマッサージです。
- まず100均ショップなどでテニスボールを2個用意します。
- バラバラにならないように2個を布で包んで固定します。
- 仰向けになり体重の加減を両足でとりながら、コロコロと痛いところに当てます。
少し痛む場合にはタオルなどを間に挟んでみると良いでしょう。
ストレッチで腰痛改善
血行を良くして固まった腰回りの筋肉をほぐすことで腰痛を緩和できます。
お風呂上がりにやるのがオススメです。
ストレッチする際にはお腹を圧迫するような動きは避け、おかしいなと思ったらすぐにやめて安静にするようにしましょう。
猫のポーズ
猫のように背中を丸めたり、反ったりして骨盤周りの筋肉や靭帯を伸ばしほぐします。
寝る前にやるとすっきりしてよく眠れるでしょう。
- 四つん這いの状態になり、頭を下げ、力を抜きます。
- 大きく息を吐きながら背中を丸めていきます。
- 息をゆっくり吸いながら背中を反らしながら顎を上げていきます。
これを5回~10回繰り返します。
尻尾探し
腰の脇が伸びてすっきりとします。「猫のポーズ」のストレッチのあとに続けてやるとよいでしょう。
このストレッチは骨盤と腰椎(ようつい)のずれを元に戻す効果があります。
- 四つん這いの状態になりで、頭を下げ、力を抜きます。
- しっぽを探すように上半身をひねりながらお尻の方を向きます。
- 反対側も同じようにします。
これを5回~10回繰り返します。
お尻歩き
このストレッチも歪んだ骨盤を元に戻す効果があります。普段使わない筋肉を使うので下半身ダイエットに効果があるとされています。
- 脚を伸ばして長座になります。背筋は伸ばします。
- お尻で歩くようにして、腕を振りながら前に10歩進んだら、今度は後ろ向きで10歩下がります。
3往復を目安にやってみましょう。
膝たおしストレッチ
朝起きたときにそのままやると良いのが「膝たおし」ストレッチです。
- 仰向けになり両手を真横に広げ両膝を立てます。
- 大きく息を吐きながら両膝をどちらかにゆっくりと倒します。
- 反対側も同じようにして倒します。
これを5回~10回繰り返します。
大腰筋(だいようきん)を伸ばすストレッチ
大腰筋を鍛えることで骨盤の位置を正しい位置に戻すことができます。
- 立った状態から片足を大きく前に踏み出し、ゆっくり体重を足にのせます。
- 立った状態に戻します
- 反対の足も同じように踏み出し体重をのせます。
- 戻します。
これを10回程度繰り返します(両足で1回)
腰回しストレッチ
「腰回し」ストレッチは立ったままできるので家事の合間に時間を見つけてやってみましょう。腰回りがじんわり温かくなり楽になります。
- 肩幅の広さに足を広げて立ちます。
- 膝を少し曲げます。
- 両手をお尻にあててゆっくり腰をまわします。右回りなら「前→右→後→左」とまわします。
- 反対もゆっくりまわします。
左右10回ずつ繰り返します。
辛くて眠れない時は「抱き枕」で「シムスの体勢」
「仰向け」で寝てしまうとお腹の重さが腰にかかるため痛みは酷くなってしまします。
そんな辛い腰痛の時は「シムスの体勢」で寝てみましょう。
「シムスの体勢」とは横向きになり、上半身を少しうつ伏せにした姿勢です。
抱き枕を使うと、体が安定するのと安心感で寝やすくなりますよ。
マットレスを変えてみよう
お腹が大きくなるとお腹の重みで寝返りが大変。
朝起きると腰が痛い、体中が痛い!といったママさんも多いはず。
寝返りを打ちやすい睡眠環境にするためには高反発マットレスがオススメです。
低反発マットレスはフィット感があって気持ちが良いのですが、腰やお尻が大きく沈んでしまうため骨盤の歪みが強くなり、腰痛を長引かせる原因になります。また腰やお尻が沈み込むため寝返りをするのにひと苦労です。
その結果、腰痛だけでなく、首や肩のコリに悩むママさんも多いのです。
その反面、高反発マットレスは体全体を均等に支えてくれるので腰だけが沈み込むこともなく、寝返りも打ちやすいのです。
接骨院・鍼灸院・整体院を利用する
どうしてもつらい腰痛を今すぐ何とかしたいというママさんも多いはず。
そんな時は接骨院・鍼灸院・整体院の利用を検討してみましょう。
いつごろから行って大丈夫なの?
安定期(16週目)に入ると胎盤が完成してくるので利用しても良いとされています。
利用する前にはかかりつけの産婦人科に必ず許可をもらってからにしましょう。
事前に電話で確認しましょう。
利用する場合には事前に電話で利用できるか確認しましょう。
「妊娠中の方の治療はお断りする場合があります」というところもあります。
自宅まで出張してくれるところもあります。
大きなお腹で腰痛がひどい場合には外出も困難です。
自宅まで出張してくれる場合があります。実は多くの接骨院・鍼灸院・整体院では営業時間外に個別出張サービスをしています。
まずは電話して相談してみるとよいでしょう。
「お灸」についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事:「知らないと損!妊婦にはお灸が効果的!安産灸の効果12選!」
日常生活の中でもできる!腰痛予防策とは?
重いものを持たない
極力重いものは持ち上げないようにしましょう。特に前傾姿勢で物を持ち上げるのは厳禁です。
姿勢に注意する
姿勢が悪いと腰まわりの間接に負担を与えることになり、腰痛が悪化する原因となります。正しい姿勢でいる事を日ごろから心がけましょう。
正しい姿勢とは?
壁に後頭部、両肩、おしりを付け、両肩、おしりの隙間(反り)をできるだけ少なくすると正しい姿勢がとれます。立ったり椅子に座ったりするときもこの姿勢を保つよう心がけるとよいでしょう。
身体全体の筋力のバランスを保つことができます。
前傾姿勢は要注意!
掃除機をかける時などにはなるべく前傾姿勢にならないよう、立て膝の姿勢になったり、まめに体を起しすなどして腰に負担がかからないようにしましょう。
軽い運動をする
腰まわりの筋力が衰えると腰痛を引き起こします。無理のない範囲でウォーキングをしたり、先ほどご紹介したストレッチを普段からやるようにしましょう。
規則正しい食生活
腰痛対策に限らず妊娠中は規則正しい食生活で、体重が増えすぎないように注意する必要があります。
体重が増えてくると当然腰に負担がかかります。栄養バランスの良い食事で体重管理をしっかりと行うようにしましょう。
妊婦が摂取すべき栄養素についてはこちらの記事が参考になります。是非チェックしておいてくださいね。
参考記事:「葉酸だけではダメ!妊婦が摂取すべき栄養素と危険な栄養素を徹底解説!」
また妊娠中の塩分の取りすぎは十分注意が必要です。こちらで詳しく解説していますのでこちらもチェックしておいてくださいね。
参考記事:「妊婦の塩分取りすぎは危険!1日の塩分摂取量と排出方法を徹底解説!」
そもそも妊娠中に腰痛が起こる原因って?
骨盤を緩める出産ホルモンが分泌されるため(妊娠初期~後期)
腰痛のいちばんの原因は、出産ホルモン「リラキシン」が分泌されることによっておこる「骨盤のぐらつき」です。
赤ちゃんは分娩時とても狭い骨盤(産道)を通って産まれてきます。そのためママのからだは、骨盤の周りの筋肉や関節、靭帯を緩めることによって、分娩時に赤ちゃんが産道をスムーズに通り抜けられるように準備をはじめるんですね。
その準備段階で分泌されるのが出産ホルモン「リラキシン」というものです。妊娠8週目から分泌をはじめ15週にピークを迎え、出産後も48時間は体内に多く見られます。
「リラシキン」は、特に骨盤の「恥骨結合」という部分を緩めます。
なぜ骨盤のぐらつきが妊娠中の腰痛の原因となるの?
関節や靭帯が緩んでしまうと、関節の動く範囲が普段より広くなり過剰となります。可働域が広くなった関節の動きを支えるため、筋肉・腱・他の関節への負担が大きくなり腰痛を引き起こすのです。
おなかの重みによる姿勢の変化(妊娠後期)
ママの体重は「妊娠~出産」までに約11kg~14kg増えると言われています。お腹が大きくなり体の重心が前に移動し骨盤が前傾となります。バランスをとるために体をそるような姿勢になり腰の関節が圧迫されて痛みや違和感を起こしやすくなるのです。
妊娠超初期症状の腰痛と生理前の腰痛とのちがいは?
妊娠超初期症状による腰痛は、生理前の腰痛とよく似ていて見分けが難しいとされています。
妊娠を予定している方にとっては、兆候を少しでも早く察知して赤ちゃんのために早めの準備・対応をしたいところですよね。
ここでは妊娠超初期症状の腰痛とと生理前の腰痛の違いについて解説していきたいと思います。
生理前の腰痛の症状
生理前の腰痛は排卵直後からはじまり、生理開始2日目くらいまで続くという方が多いようです。
症状としては子宮の裏側からピンポイントで傷みを感じ、同時に腰全体が重たくなるような鈍痛を感じる方が多いようです。
妊娠超初期の腰痛の症状
妊娠超初期の腰痛の多くは生理予定日の頃から発症します。
痛み方としてはギックリ腰のような痛みを感じる方もいれば、腰全体がずしんと重くなるような鈍痛を感じる方もいるようです。
普段と違う症状がないかをチェックしてみましょう
これまで見てきたように、妊娠超初期症状の腰痛と生理前の腰痛とでは症状に個人差もあり見極めが難しいです。
生理前の腰痛の症状を把握しておき、いつもと違うところがないか?普段から確認するとよいでしょう。
また、腰痛の他にいつもとは違う次のような症状が出ていないか確認してみましょう。
- 吐き気
- 熱っぽさ
- ひどい眠気
- だるさ・倦怠感
- 頭痛
- 胸のはり
いつもと違う症状があれば、一度「妊娠検査薬」を試してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これまで見てきたように、腰を冷やさないこと、よい姿勢を保つこと、腰に負担がかからないよう対策することが大事です。
少しでもいつもと違うな?と感じたらすぐに横になって安静にしましょう。
安心・安全で楽しいマタニティライフを送ってくださいね。
腰痛でお悩みの方には「安産灸」もおすすめです。安産灸についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでチェックしておいてくださいね。
参考記事:「知らないと損!妊婦にはお灸が効果的!安産灸の効果12選!」
また妊娠中のストレスについては以下の記事が参考になりますので是非ご覧くださいね。
~妊娠中のストレスに関するおすすめ記事~
参考記事「臨月だけど映画に行きたい!大きな音は大丈夫?赤ちゃんへの影響は?」
参考記事「妊婦がキャンプに行っても大丈夫?リスクと注意点を徹底解説!」
参考記事「妊娠中にカップラーメンを食べても大丈夫!?胎児への影響は?」